Romeoの雑記集

Romeoと申します。主に社会とかメディアとかメディアコンテンツについて思ったことをつらつら書いています。

コピーライティングの炎上、「青春基地」の対応に疑問

はじめに

 先日から「炎上」している「コピーライティング(@copy__writing)」のインタビュー記事と掲載メディアの対応などについて思うことを少し。

「青春基地」の対応には疑問

 件のアカウントはすでに凍結されているが、炎上の原因となったアカウントのいわゆる「中の人 (記事によるとfallさんというらしい)」のインタビューを行った青春基地の事後対応には疑問を感じざるをえない。

 

 今回、「青春基地」のインタビュー記事が元で炎上したが、誰が”悪者”かということには言及しない。特に、インタビュアーの高校生はリテラシーがいささか不足していたかもしれないが、この高校生にはこれを機に別のメディアで活躍するくらいの勢いで前進してもらいたいと思う。
 さて、「青春基地」のインタビュー記事が元となり「コピーライティング」が炎上した今回の件。「コピーライティング」の中の人の罪過については様々なところで語られているが、この点を見過ごしたまま掲載してしまった「青春基地」の対応は散々なものだったと思う。謝罪や掲載記事についての経緯の説明はあったものの、結局サイトを閉鎖したためそれらを閲覧することはできない状況になっている。これでは検証はできないし、「青春基地」というメディアの再生(編集部部員が再生を望んでいるかは別として)はないだろう。「10代のためのメディア」を標榜しているメディアとしてあまりにお粗末で、10代の若者たちに情報発信の”場”を提供している「大人」の立場としてもスマートとはいえない。

 

まとめ

 2016年2月5日現在、青春基地の方も無期限休止の状態になっている。「コピーライティング」の投稿内容は引用であり、引用の最低限のルールである著作名しか記載されておらず著作権法の観点からみるとグレーゾーンだと思う。また、広告ツイートの幾つか投稿されており、アフィリエイト収入を得ていたのだろうかと邪推してしまう。「コピーライティング」の問題点を挙げるとキリがないが、インタビュー記事を掲載した「青春基地」はメディアとしての「意識」が低かったということが最大の問題だろう。
 例えば、ウェブメディアの問題点を挙げるとき、よくいわれる点の一つにコンプライアンス(法令遵守)が軽視されていることが挙げられる。マスメディアがコンプライアンスを完璧にしているかといわれればそうでもないが、最低限のルールを守るという点においてはウェブメディアよりは遵守されているだろう。学生運営のウェブメディアにそこまで求めることも酷かもしれないが、「青春基地」は取材対象の信頼調査を行うべきだったし、記事に間違いがあればしっかりと訂正し、必要な批判を受けて検証まで行うことが求められる。
 ここまでやって初めて「ちゃんとした」メディアだといえるだろう。しかし、今回「青春基地」は検証の”場”から逃げてしまった。確かに批判を受けることは誰だって嫌だし、代表は大学生ということもあり本人のキャパシティを超えてしまったのかもしれない。ただ、検証まで行うことは「青春基地」というメディアが復活する上で必要なプロセスであり、メディアのあるべき姿であると思う。今回、「青春基地」はサイトを閉鎖してしまい、もうこれ以上検証や批判を加えることはできない。ゆえに「青春基地」というメディアはこれ以上「前」に進むことはできない。だから僕はここから逃げてしまった「青春基地」編集部の対応には疑問を感じざるをえない。